参考

020.桜並木

桜並木
ステム
21歳 女性 製造業

私と友人がダンスホールで騒いでいると、大柄の男がやってきて間に割り込むようにソファへなだれこむ。
その途端、私は私ではなくビビル大木氏になっていた。
男は「つまらん」とわめきちらす。
そして、自分の手を差し出して「吐け」という。
私(ビビル)は焦りながらも自分の口に指を二本突っ込んで吐こうとするがシッパイ。
「4分も無駄にしたな…」といわれる。
いつのまにか病室のような白い部屋に場所が変わり、大柄の男は北野武氏になり(病人のごとくベッドに横たわっている)、私はサラリーマン(青っぽいスーツの若い男)となり、もうひとり人のよさそうな割と小柄な男の同僚とそこに立っていた。
北野氏は金色のネックレスを光らせながら(やけに印象に残っている)、「3千万やるから、面白く使ってみろ」という。
「マイナスにして俺の目が覚めるくらい派手に使って来い」と眠そうにしながら場所を指定。
私達は喜んで指定された村へと移動する。
「小さな村だから使うだけでも難しい、漁師に頼んでどこかで派手な買い物をしてもらうか(内地と通じてもらう)」と相方がいう。
「そうだ、家を、住処を買おう」とまた相方。
頷く私(男)。
すると足元が池のようになり、ザブザブと中へ入っていく二人。
「水草っていいよな〜、水草を沢山買おう」と相方は嬉しそうに言う。
私は「馬鹿、いいか、水草にはこういう針は隠れてて、人間はこれを利用して俺たちを釣るんだぞ」と釣り針を見せる。
二人はいつのまにか魚になっていた。

気が付くと、キレイな桜並木を車で走っていた。
運転手は不明だが、10代の女の子が先ほどの相方のような立場で助手席に座っている。
私はまださっきの男で、後部座席でぼんやりしている。
荒野のようなところで車を止める。
さっそく金の使い道を探そうと車を降りる。
そこからはちょっと夢を覚えていません。
そして、とにかく車へ戻ってくる途中、私の指にギザギザした細い虫(ムカデと呼んでいたが実際のものとはちょっと違う)が左手の人差し指に巻きつく。
悲鳴をあげる女の子と私。
女の子は慌てて車に乗り、早く私も乗るようにと叫ぶ。
それを振り払う。
そして車へ乗り込もうとすると、後部のドアに黒い蜘蛛が2匹張り付いている。
怖くて乗れないと私が言うと、運転席の北野武が何かで払って早く乗れという。
その蜘蛛は黒いのと黒地に黄色の模様が入った2種類の雲で、一匹は刺されると必ず死に、もう一匹もそれなりに毒があるとか。
必死で棒などを探すものの見当たらず、息を吹きかけたりして払う。
しかし距離が短く、自分の服に飛んでくる。
結局首の辺りとどこか手の当たりを2匹に刺され、ぼーっとしてくる。
車には虫に注意と一覧があって、2種類の蜘蛛とムカデの絵が描いてあった。
一匹の蜘蛛の毒が紹介されていて、O-195と書いてあったがそれは即死の方ではないらしい。
とにかく車に乗り込む。
悲痛そうな女の子(キツメの明るい性格で頭の上で二つしばりのピンクっぽいスカートのコ)。
運転席の北野武は走り出す。
さっきの桜並木のど真ん中を走る。
青い空に沢山の薄紅の桜。
ヒラヒラと舞散るのがスローモーションに見える。
花も牡丹の小さいようなので、ゆっくり揺れている。
あまりの美しさに感激する私。
「天国のようだ…」と言うと、北野氏が「バカヤロウ」と言う。
「人生は自分と、家族と、訪問者と、訪問者以外で構成されている。それさえわきまえていれば人は(正しくorまっすぐor幸せ)に生きていける」と北野氏が呟く。もう助からないと分かりながら、死のパレードのような並木を通り、西行みたいだなと笑いながら夢は終わり。
長々と失礼しました。

[ご本人の解釈]
よく分かりませんが、北野氏は最近テレビで観たのでそれで出てきたのかなとも。
最近ネット上の人間関係のことで少々悩み、自分のコドモさを思い知ったりしたので最後の「人生は〜」のくだりは何となくそれを思い出します。

☆ 夢解釈No.020 ☆
はじめまして、ドリームのサイト作成者です。
送っていただいた「桜並木」の夢を解釈する前に、少し質問させてください。
1)夢を読んだ印象ですと、なにか、社会に出るために古くて幼い自分を捨てようとしているように感じられるのですが、お仕事に関してはどのような心境でしょうか?
(例えば、最初のうちはなれなくて嫌な思いもしたけど最近なれてきたなど)
2)心を許しているような好きな人はいますか?その人とは今、どのような心境でしょうか?
3)家族、特に母親との仲はいかがでしょうか?
返信を頂き次第、さっそく解釈しようと思います。
では…

【返信】
めいや様、はじめまして。
診断頂きありがとうございます!
早速ご質問に答えさせていただきたいと思います。
1.仕事への心境
高校時代はクラスに男子が1人いるだけであとは全部女子。
部活も女だらけ。
そんな状況から就職して、いきなり女が私だけになってしまい(歳の離れた男性ばかりの職場なので)、そのギャップで大分塞ぎこんでいた時期がありました。
器用な方でもないので、シッパイも多々。
それでも最近はやっと(入社4年目にして)周囲の人と普通に喋れるようになりました。
社会人としても、女としても、自分の幼さというものに嫌気がさしています。
やりたいこと(夢)が見つかるまで、とりあえず前向きに一歩ずつ努力していこう、というのが今の心境です。
2.心を許している好きな人
恋愛対象としての異性、という意味ならいまはいません。
男性には苦手意識が…というより自身の女性としてのコンプレックスが強く、接するのが苦手なので。
基本的に交友関係も淡白です。
人が嫌いというわけでもないのですが、実際臆病になっているのも否めないというか。
その場の会話を楽しみ、浅く広くといった感じでしょうか。
普通に友人(オンライン・オフライン共に)には心を許し素直に接していると思います。
オフラインでは大抵の友人は年に1度会う程度で、オンラインでは…最近ちょっとトラブルに巻き込まれたおかげで交流が断たれてしまいました。
ちょっと現タイミングでは、「心を許している好きな人」について明言するのは難しい状態です。
みんな好きだけどね、といった感じで特別な存在はいません。
3.母親との仲
これは極めて良いと思います。
というかむしろ依存気味な程です。
母が不幸な育ちで、私が幸せにしなくてはという意識があります。
実際幸せにやっていますが、母も臆病な生活のため家に引きこもっています。
そのため私たち家族にべったりなので、それが少々重く感じることもあります。
自分の将来の姿のようで、もう一人の私のように仲が良く、大切です。
参考になりましたでしょうか。
夢の解釈というものはとても面白そうですね。
結果を楽しみにしています。
また何かご質問があればいつでもお聞きください。
それでは。

【解釈】古い人格からの脱却を試みたことを表した夢

詳しい回答ありがとうございます。
送って頂いた夢を考えてみたので、参考にして頂ければ幸いです。

−桜並木の夢−
この夢は、
「誰かに心を許していて身を委ねているような心の状態から抜け出して、自分の意志でなんとか社会的に認められようとしている」
という心理的な描写は読み取れるのですが、その心を許している相手は具体的に、家族なのか恋人なのかまでは分からずにいました。ですが、それはどうやら家族のようですね。
結論から言うと、この夢は、古い人格からなんとか抜け出そうと奮闘しているという心理描写を表しています。人格とはある程度規則性のある行動パターンのことを言います。
夢のラストにでてくる死のパレードのような並木の道の≪死≫は、あなた自身の古い人格の死であり、古い自分との決別を象徴しています。
これは、ご本人の言葉で言う、「社会人としても、女としても、自分の幼さというものに嫌気がさしています」という"幼さ"の一面の死と考えて間違いないと思います。
ですが、ちゃんと死ぬシーンが出てきてはいないので、まだ完全には決別してはいないのだろうという印象を受けます。

さて、はじめから順を追って解釈してみましょう。
はじめに出てくるダンスホールは、少し浮ついているときの意識の全体性を表し、大柄の男は、あなた自身の男性的な理性や客観性などが人格化されて出てきたものです。そして、ダンスホールという意識の中心にいるあなた自身(ビビル大木)は、ひょうきんで怠惰な一面での自我を表してるのでしょう。もしかしたら、「嫌気がさしている」という一面の象徴かもしれません。
そして、あなたの男性的な理性(大柄の男)は、地位の高さを表しているソファーへなだれこみ、浮ついている今のこの状態に対し、「つまらん」とわめきちらします。
そして、あなたになにかを吐かせようとします。
夢の中で≪吐く≫というのは、受け入れたくない心理的ななにかを、心の外に追い出したいという気持ちを表している場合がほとんどです。
ここでは、≪ダンスホールで騒いでいる≫というかたちで象徴されている精神的ななにかが本当は受け入れがたい状態なので、客観的な理性は、今のそのような状態を吐かせようとしたのではないかと思います。ですが、それに失敗して、「4分も無駄にしたな」と言われてしまいます。
≪4≫という数字は、完成や調和などを表すことがあるので、そのようなニュアンスのなにかを失敗したのかもしれませんし、単に、短い時間を無駄にしたという意味かもしれません。

次に病室のような白い部屋になり、大柄の男は北野武氏になって病人のようにベッドに横たわっています。北野武氏は、明るい世界での成功者のようなイメージを表していて、男性的な一面は、そのようなイメージに変容を遂げているのですが、あなたのなかの知的でひょうきんな偉大なる成功者(つまり、あなた自身の男性的な面)は、少々疲れてしまっていて、病院のようなところのベッドで休養を取らなければならないようです。
≪ネックレス≫は人気や愛情、価値のあるものなどを表し、≪金色≫は野心や権力、才能などを表しますので、あなたのなかの男性性は、そのようなニュアンスを持っているのでしょう。
そして、あなた自身は、ビビル大木というひょうきんなだけの男から、サラリーマンという社会的な男に変容しています。男性的な理性が病弱な今、自分自身がしっかりとしてきているようです。
そんな、絶対的な存在の彼から、「3千万やるから、面白く使ってみろ。マイナスにして俺の目が覚めるくらい派手に使って来い」と眠そうに言い、場所を指定します。
≪眠そう≫というのは、理性の力が弱まっていることを意味していて、あなたと相方はそんな彼からお金をもらって、喜んで指定された村へと行きます。

そして、相方は「そうだ、家を、住処を買おう」と言います。夢の中の≪家≫は、意識の全体性を表す場合がほとんどですので、これは新しい意識を買おう、あなたの中の、新しい意識を手に入れたいという気持ちの表れだと思われます。
ですが、そのとき足元が池のようになり、ザブザブと中へ入っていき、「水草っていいよな〜、水草を沢山買おう」と相方は嬉しそうに言います。
≪水≫は普通、無意識を表し、≪水草≫は水という無意識の中で育った生命力や精神的な成長過程のシンボルです。あなたがご家族と一緒にいるときのボーッとしている状態(無意識的な状態)であるときに育った、あなたの精神的な成長過程を象徴しているのです。
あなたはご家族と一緒にいるときに、まるで水草のように優しい水に漂いながら成長してきたようなもの、と言えば分かりやすいでしょうか?
あなたの影の一面である相方は、そのような、幼くて居心地のよう状態を表す水草を、「たくさん買おう」と言うのですが、あなたは、「馬鹿、いいか、水草にはこういう針は隠れてて、人間はこれを利用して俺たちを釣るんだぞ」と釣り針を見せます。
これはなにを意味しているのでしょう?
水草は、ご家族と一緒にいるときのほのぼのとした成長過程のシンボル、そこには釣り針が付いていて、人間によって釣り上げられる、これは、この水草のように成長してしまったということが人間に知られたら、釣り上げられて、この水の中から出て行かなくてはならないことを意味しているのでしょうか?
それは、ご家族と一緒にいるときのボーっとしていられる状態(水の中)から出て行って、社会人の大人にならなくてはいけないということを意味していて、魚という、水(無意識)の中で気楽に泳いでいるあなたは、それを拒否します。
この夢の中でいう、≪釣り上げられる≫というのは、世の中に出る、つまり、社会人として魚から人間になるということを意味しているのではないでしょうか。
ここでは、せっかく自我はサラリーマンの男の姿に変容を遂げたのが、再び無意識の世界という幼い状態に帰っていってしまい、意識レベルのものが無意識レベルのものに退行していってしまったかのような印象を受けます。

それにしても、夢の中で≪私≫で表されている自我は、いくつにも分かれて変容をしていきますね。通常の私からビビル大木になり、ビビル大木から青っぽいスーツのサラリーマンになり、青っぽいスーツのサラリーマンから魚になり、魚から再び青っぽいスーツのサラリーマンへと切り替わっていきます。
私はこのように次々と自我のイメージが変わっていく夢を他に知りません。
きっとあなたの日常生活は、このときの自分はこういう人で、でもそれはキツイからこのようになって、あーでもないこーでもないといった感じで、おそらくご本人にしか分かりえないような複雑な葛藤があるのかもしれませんね。

そして次に気が付くと、キレイな桜並木を車で走っていて、荒野のようなところで車を止めます。
桜並木の道は未来へと向かう人生の道筋のようなものを象徴していて、あなたの未来は桜のように美しいのですが、その先には荒野という厳しい現実が待っています。
そこでなにかの買い物をすまし、車に戻ってくるとき、指にはムカデのようなギザギザした細い虫が巻きついてしまい、ふたりは悲鳴をあげます。
夢の中の≪腕≫はご本人の意志を表し、≪指先≫は愛情を表します。≪虫≫はコンプレックスを刺激する何らかのものを表していて、このことは、精神的にダメージを受けたことを意味しています。
それも、≪左手≫は感性や女性的なものを表しますので、そのようなニュアンスをもつ心の痛みです。
「高校時代はクラスに男子が1人いるだけであとは全部女子。部活も女だらけ。そんな状況から就職して、いきなり女が私だけになってしまい(歳の離れた男性ばかりの職場なので)、そのギャップで大分塞ぎこんでいた時期がありました。器用な方でもないので、シッパイも多々。」
と、あなたの言葉にあるこのことが、夢の中で、≪首の辺りとどこか手の当たりを2匹に刺され≫と表現されたと考えて間違いなさそうです。
そして、≪自動車≫には後部座席に乗っていますので、それは依存的な力強い心のエネルギーを表しています。
そして、その車には「虫に注意」という一覧がありますので、社会に出てから自分自身の男性的な一面に依存して、その一面だけで車を運転することは(お仕事をするということは)非常に危険であると夢は教えてくれているように感じられます。
≪車の一覧には二匹の蜘蛛やムカデの絵や、O‐195と書かれている≫というのは、その危険に対するなんらかの心的なものを表しているのですが、具体的にはなんでしょうか?
そして、車に乗りますが、キツメの明るい性格で頭の上で二つしばりのピンクっぽいスカートのコは、悲痛そうです。この女の子は、まさにあなた自身が持っているそのような性格の一面であり、あなたのそのような性格の一面が悲鳴を上げているのです。

運転席の北野武は走り出し、さっきの桜並木のど真ん中を走ります。
青い空に沢山の薄紅の桜。ヒラヒラと舞散るのがスローモーションに見え、花も牡丹の小さいようなので、ゆっくり揺れています。あまりの美しさに感激し、「天国のようだ…」と言います。
これは、先ほどの桜並木の道とは違い、死に向かう道筋です。≪桜≫は、あっという間に散ってしまうということから、その花びらは、はかない快感を表していて、そのことはスローモーションとして強調されています。≪死≫は人格の終わりのシンボルで、あなたにとっては、いままでの古い自分の一面が終わるということは、嬉しくて美しく、「おめでとう」的なことなのでしょう。それだけ、いままでの幼い自分が嫌だったということでしょうね。
すると、北野氏に「バカヤロウ」と怒られてしまいます。
彼は、「人生は自分と、家族と、訪問者と、訪問者以外で構成されている。それさえわきまえていれば人は(正しくorまっすぐor幸せ)に生きていける」と呟きますが、これは、いままでの自分が死ぬことを美しく思っているあなたに対し、あなたのなかの男性性は腹が立ってしまったのかもしれません。「死んでいく古い人格は、家族や訪問者のおかげで生きてこれたのに、その死を美しく思うことはなにごとだ!」と、「それらで構成されているということをわきまえていれば、正しくorまっすぐにor幸せに生きていけるのに、感激するとは何事だ!」と、そのような気持ちにさせてしまったのでしょうか。そしてもう助からないと分かりながら、死のパレードのような並木を通り、西行みたいだなと笑いながら夢は終わります。
≪西≫という方角は、成熟や過去のイメージを表すことがありますが、それはそのままの意味でしょう。
新しく生まれ変わるには、一度死ななければならないと言うことは、深層心理学ではよく言われてきたことです。
この夢は、古くて嫌な人格からの脱却を試みたことを表した夢といえます。
最後に、いままでの心の流れを大雑把にまとめてみると、

1)古くて幼い状態。〔夢の中でのダンスホール〕

2)客観的な理性に刺激されて社会に出る。〔夢の中での買い物〕

3)社会に出たあとも、無意識へ退行したりする。〔夢の中で魚になる〕

4)社会にでると精神的にダメージを負う。〔夢の中で蜘蛛やムシに刺される)

5)古い人格との決別。〔夢の中の桜並木の道〕
という心理的な描写を読み取ることができます。
すこし長文になってしまいましたが、このように解釈してみました。
いかがでしょうか?

【返信】
めいや様
診断ありがとうございました!
読めば読むほど納得で、寝ても覚めても同じようなことを考えているのだなと思いました。
夢が教えてくれること、というものもあるのですね。
何気なく見ている夢ではありますが、こんなに丁寧に解説していただくと非常に興味が増すものです。
ショックを受けないように夢という形で現われているとのことですが、ご自身で判断出来る苦労もあるのではないかと勝手に心配してしまいました(笑)。
夢の中で姿を変えるって、こんなに変える人はそういらっしゃらないのですね。
ちょっと驚きました。
自分が人目を気にして自信が無い表れなのでしょうか、面白いものです。
色々不思議な夢を過去に見ているので、こんなことならもっと早く診断していただけばよかったと思いました!

どうもありがとうございました。
心理学に興味が出たのでちょっと本を読んでみたいと思います♪
それでは。
ステム

2007年04月24日