参考

010.廃墟での出来事

廃墟での出来事
19歳 女性 専門学生
2つの場面に分かれていた夢でした。1つは工場に似た廃墟で、500人以上の人が何かの仕掛けで目から上の部分を切り落とされてしまった場面でした。切った部分からは黄色の脳が飛び散ってしまっていて、かなり生々しいものでした。それを見ていた私がその場に立ち尽くしていると、首の3/2が切られた男の人に話しかけられました。私の素性を聞いているようで、それに答えていると私の周りに同じように首が千切れかけた男の人達が集まってきます。その人達は首が切れているにも関わらず、痛みは全く感じていないようで、逆に首が切れていない私が異常ではないかという視線を向け始めました。その雰囲気の中で「このままでは私も首を切られてしまう、危ない」と思ったところでもう1つの場面に移りました。
2つ目の場面では、私は知らない学校の屋上にいました。顔は見えず名前も思い出せませんが、隣に中学時代の友人がいました。そしてそこから校庭を見ると、人の3倍は高さのある木がありました。その木にははっきりと苦悶しているような、ですが恐ろしい表情が見て取れました。またその木は人の血をかぶったように血まみれでした。その木は動いていて、校庭で逃げ回る30人以上はいる人達を殺していました。その光景に衝撃を受けたところで目が覚めました。長い説明文で申し訳ありません。宜しければ、夢解釈をお願いします。
[ご本人の解釈]
半年以上前の夢ですが、当時学校でどうしても上手くいかない同クラスの方がいたので、とてもストレスを感じていました。それが夢に影響したのかもしれないと思っていますが、このような夢は今でもよく見ます。

☆ 夢解釈No.010 ☆
まず全体的な印象から言いますと、なにかご本人の中で、自分自身の中にあるなんらかの意志なり、思考体系なりを自分で押し殺さなければならないような、まるで、そのような状況のなかでの精神的な不安定さのようなものを感じさせられます。
本人にはあまり自覚がない場合が多いようなのですが、このような悪夢は、心が少し不安定になっているときに現れやすいのです。
ご本人の解釈のように、そのクラスメイトが関係しているのかもしれませんが、この夢が表現していることは、そのような最近の出来事のみばかりではありません。
おそらく、幼いころから築き上げてきた意志なり感覚的なご自身の考え方、心の構えなどが脅かされてきているということを表しているはずです。
まず、≪工場に似た廃墟≫というのは、意識が忘れ去ってしまった、今となっては用無しとなってしまったというニュアンスを持つあなたの心の全体性を表しています。あるいは、価値を失い、古びてしまった部分での、自分自身の心そのものの象徴です。
その世界では、500人以上の人(忘れ去られた、なんらかのコンプレックスなど人格化)は何かの仕掛けによって頭だけが切り落とされてしまいます。
普通、心理学では頭や首というのは、本人の思考体系や意志、ときには叡智や精神そのものを現すこともあります。
≪目から上の部分を切り落とされてしまった人達≫には、そのような意志や思考体系は失ってしまい、その人達は人間ではないのです。
彼らは自分の考えというものは持たず、意志も持たず、叡智もなく精神そのものを失っていて、本能や自立的な神経だけで動いている、ただの肉の塊です。
彼らの脳は、なぜ、バラバラに飛び散ってしまったのでしょうか?
そして、あなたはその場に立ち尽くしていると、首の3/2が切られた男の人に話しかけられ、素性をいろいろ聞かれます。そのあとの描写では、自分の頭で考えることや、自分独自の意見、意志などは持ってはいけない世界にでもいるかのようです。
もしかしたらあなたは、何年も前から、いままで、しっかりとした自我を確立することや、しっかりとした自分自身の思考体系を持つことなどに、“後ろめたさ”のようなものを感じていたのかも知れないと感じました。
そして、このままでは周りの人達のように、自分まで首を切り落とされてしまうのではないか(自分自身の力で考えることができなくなってしまわないか)と不安にかられ、恐れを抱きます。
次の場面の≪知らない学校の屋上≫は、学ぶことへの意識化を象徴しています。
それも、≪知らない学校≫ですから、現実的・具体的なことを表しているのではなく、心の中の漠然とした学びの場を現しています。
屋上ということは、あたりを見渡せて高い位置にあるということから、意識する、意識化に至る、ということを現しています。そして、そんな物事がよく見える高い場所から見えたものは、≪人の血をかぶり、苦悶している木≫です。
夢の中の木というのは、本当に深い意味合いがあって、象徴性が高いのです。無意識の生命力や豊饒、ときには父親のような権威や母性的な保護を表すことさえあります。この夢のなかでは、生命力というニュアンスを持つ、“心の成長”を現しているように思います。
そして、あなたのなかのそのようなエネルギー体は、文字通り、人の血にまみれ、苦悶の表情をしているのです。
≪校庭にいる30人もの人々≫は、いままで「これは自分ではない」と意識領域から切り捨ててきた、自分自身のさまざまなあなた自身の側面です。
≪その光景に衝撃を受けたところで目が覚めました≫
というのは、少し大げさな言い方に変えてしまうと、「いままで、知らず知らずのうちに殺してしまっていた自分自身の側面を見せ付けられて、衝撃を受けたところで目が覚めた」、とさえ言えるかもしれません。
無意識はまるで、「そんなふうに自分自身を押し殺すのはやめなさいよ」というメッセージを送ってきているように感じられます。
この夢は、ご本人の不安定な心の状態を表現しているように感じられます。
夢はあくまでも夢に過ぎないので、ここでの解釈は、軽い気持ちで参考にして頂ければと思います。

【返信】
診断で見せて頂いた結果の、「いままで、知らず知らずのうちに殺してしまっていた自分自身の側面を見せ付けられた」ということや、「しっかりとした自我を確立することや、自分自身の思考体系を持つことなどに、“後ろめたさ”のようなものを感じていた」ということは今までで思い当たることがあり、驚きました。
また、なぜ500人もの人達が頭を刎ねられたのかは、理由までははっきりとしませんでしたが、夢の中では広い所に集められ、まるで処刑が行われるように次々と無抵抗で刎ねられていった印象がありました。
今回して頂いた夢診断、参考になりました。ありがとうございました。
2007年03月02日