1057. 青年が助けてくれる

投稿者:銀杏
鈴木さま

先日はありがとうございました。
また立て続けに申し訳ありませんが…こちらで夢解釈をして頂いてから現実の速度というか変化が早回しなったように感じて気になり、また失礼してしまいました!

お手隙の時に目を通して頂けたら幸いです。

《夢》
前後は忘れたが、街の雑踏の中(新宿南口の駅前ぽい) 何か私が困っているか考えていると、同業で一度くらいの顔見知りのH氏が現れて色々アドバイスしてくれる。仕事の具体的なビジュアルイメージが出てきて、こうするといいとか色々言ってくれて、私もあ、それならイケるかもと納得する。そして現実で棚上げにしてた目標にそれならいけるなと夢の中で思っている。その後同業の大先輩がその新しい挑戦について労ってくれる。

◆H氏は同い年で今私が取り組んでて苦手な分野を強みにしています。
仕事だけでなく、性格も私が不得意な社交やスマートさやソツのなさがあり正直ムシの好かないと思ってました笑
◆大先輩も実際の人で何度かお会いしててその度に仕事に対していい反応は貰えるけど、いつまでたっても顔は覚えて貰えない(笑)という方です。女性なのにずっと一線で活躍してて自分とは人種が違うなーといつも思います。

◆H氏のアドバイスははっきりとは覚えていないのですが、現実には使えないというか今までの私の仕事の断片のビジュアルが色々出てきただけで新しいことはありませんでした。
でも昨夜もう捨て鉢になってた苦手分野の取り組みに急に活路が出てきて、予知夢的にも感じました。でも期待しないようにしておきたいです(笑)

◆思い返してみたら、同世代の男性や年下の男性が助けてくれたりアドバイスしてくれる夢を昔からよくみます。これはアニムスが助けてくれているのでしょうか。
でも女性や年上の男性に助けられたことはないなと思いました。
そう言えば現実にでもそれくらいの年代の男性が1番リラックスして付き合えます。安心感と親密感があるというか。異性として見てるのではなく肉親のように感じます。
逆に年上の女性や年下の女性が逆の理由で苦手です。(特に女性性の強い方にです、中性的な女性とは恋人のように仲良くなれるなれるのですが)これは内面の女性性の未発達の反映なのでしょうか。

PS:参考図書の河合隼雄さん著『無意識の構造』は学生時代に読んでとても印象深かったです。一読しかしてないのですが今でも時々思い出します。他の参考図書も読んで見たいなと思いました。

女 35歳 東京都 3回目
.. 2017年08月23日 (水) 09時47分

☆ 夢解釈No.1057 ☆

またのご依頼、ありがとうございます。
前回の夢では、高級住宅街というおそらく「架空の街」の心像が登場し、それは漠然とした心の深い側面について語られたものと思われますが、今回は「新宿南口の駅前っぽい」という前回よりも少しだけ具体的で表面的な、心の浅い、普段の意識に近い心の側面の心像が出てきています。

つまり前回のような、人生や心の成長の問題と言うよりかは、いま抱えているような現実に、比較的近い心の側面について語られているのかも知れません。

簡潔に言ってしまうと、夢はアニムスなどの元型的なエネルギーによって沸き起こる無意識の思考(あるいは連想の糸)が表現されたものと思われますが、今回の夢は、現実的な悩み事などに関する無意識の思考パターンと関係しているのかも知れません。

今回の夢では、街の雑踏の中という、普段の自分らしさからは少し離れているような心境にあるときに、H氏というアニムスの心象が現れます。

>H氏は同い年で今私が取り組んでて苦手な分野を強みにしています。

とのことなので、彼は、今のあなたには必要ではあるけど欠けてしまっているような、何らかの男性的な性格の要素を象徴しており、それは、今まで登場してきたアニムスよりも、比較的、現実に差し迫って必要としている何かを象徴していると思われます。

分析心理学では、夢の目的は、現実での具体的な問題解決のアドバイスにあるのではなく、それはあくまでも、その夢を見た人にとって、何らかの欠けている心の側面を補おうと試みているに過ぎません。
それは「発汗の目的は、熱くなりすぎた体温を下げようと試みることにある」と言っていることとそれほどの大差はないものと思われます。

なので、
>昨夜もう捨て鉢になってた苦手分野の取り組みに急に活路が出てきて、予知夢的にも感じました。でも期待しないようにしておきたいです(笑)

そう言われてしまえば、それほど期待は出来ないのかも知れませんが、

>思い返してみたら、同世代の男性や年下の男性が助けてくれたりアドバイスしてくれる夢を昔からよくみます。 とのことですので、相当前から、なんとかして「何かしらの欠けている男性的側面」を補い、できるかぎりバランスの良い状態に整えようと試みている、という同じようなテーマの夢を見ている、ということになります。
つまり心全体が「健全に機能している」ということになりますので、それ自体は良いことと思います。

>これはアニムスが助けてくれているのでしょうか。

どのような意味合いにおいて、助けてくれていると仰っているのかが難しいのですが、アニムスとは、様々な観念や感情の複雑な塊(無意識下のコンプレックス)と結びついており、数あるなかの、心を循環に動かす為のエネルギー体のようなものと言えます。

今回の夢では、それが無意識の思考を通してアドバイスをしているものと思われます。
極端な言い方をしてしまえば、わたし達は誰でも、このような複合体のエネルギーがあるから、毎日元気に活動できると言えます。
もしもアニムスなどの心のエネルギー源がなければ、何に対しても無気力となり、やる気が失せてしまうのかも知れません。
つまり「意識活動を支えてくれている」というとても広い意味合いにおいて「助けてくれている」と言えそうです。

ですが、夢のなかのアドバイスの内容自体は(占いやスピリチュアルを信じている人にとっては役に立つののかも分かりませんが)夢と現実はそもそもの次元が根本的に異なるため、現実にそった使えるものか?となると、相当怪しいものと言わざるを得ないでしょう。
夢は、その夢を見て心をメンテナンスをしているということ自体に、大きな価値があると言えそうです。

少し脱線しましたが、そんなアニムスのアドバイスを受けた後、同業の大先輩が、その新しい挑戦について労ってくれています。
そしてその先輩は、

>女性なのにずっと一線で活躍してて自分とは人種が違う

とのことです。
つまりこの夢の文脈は、はじめに男性的側面の過剰な補償作用があり、その後に、柔らかい女性的な補償作用によって無意識の思考をまとめている、という描写を汲み取ることが出来そうですね。
いかがでしょうか?

また「無意識の構造」は、まずはじめにお勧めする書物なのですが、購読済みとのことですので、もし宜しければ「ユング 大住誠著 現代書館65」をお勧めします。後半から理論的な内容となりますので、後半だけ読んでも良いのかも知れません。
そして心理学の用語に馴れてきたら「夢の道 M.L.フォン.フランツ著 培風館」を熟読すれば、一通りの夢解釈は出来るようになるかと思います。
私の考えでは、心理学的な夢の解釈は、この「フォン.フランツ」博士の本をどれだけ理解できるか、ということにかかっていると思っています。
.. 2017年08月23日 (水) 20時32分

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