1123. 泣く

泣く夢
パムク
宮城在住。24歳。男。8回目になります。

 わたしは祖母の部屋につながる暗い部屋にいます。そこで祖母は棚の上にあるバッグに何かを入れようとしています。
ですが、バッグにはすでにビーズのクッションが入っており、何かを入れることはできません。わたしは祖母に無理なことと、一体何がしたいのかと訊ねます。しかし祖母は聴く耳を持ちません。そんなことをしているうちに棚が倒れてしまい、祖母も一緒に倒れます。
「ああ、やっぱり」とわたしは思います。祖母はわざと聴こえないふりをしたのでした。父がそばにいるようでしたが、助けてくれないことはわかっていたので、母を呼ぶために叫びますが、来客が来ているらしく母はきません。
「だから言ったのに。どうしたのさ」とわたしが訊ねると祖母は『わたしはいま反抗期だから」と言います。
 祖母は転倒により顔が切れて血が出ているので、わたしは祖母をお風呂場に連れて行きます。するとそこは知らない会場の広いシャワールームになっています。わたしは祖母をシャワー室に入れて、自分の衣服も汚れたので、服を脱いでシャワーを浴びることにします。
 そのうち父が誰かとシャワー室に入って来ます。それはコック長と施設の従業員でした。わたしは裸だったこともあり、仕方がなく薄暗い違う部屋に入ります。ですが、そこに父とその取り巻きや親戚が入って来ます。わたしは裸なので、しゃがみこんで話を聞くことにします。どうも今から結婚式の顔合わせのようなものがあるらしくそれで何かトラブルがあったようです。
「そのいうのは早めに言ってもらわないと困りますよ」と親戚(男)の誰かが従業員に言います。
「すみません。ですが、変更をあちらの親族の方が望まれましたので」
 話はだんだんと加熱していき、親族の男が怒り出します。
「君は私に楯突くというのかね!」
 喧嘩になりそうだったので、誰かが間に割って入ります。するとそれに気づいたのか、女性陣たちがやって来ます。そこには母がいて、しゃがんでいるわたしを見て何かを言いたそうにしています。おそらく祖母を介抱したことのお礼を言いたいのかもしれません。
 わたしはいつの間にか自分の部屋にいます。しかし間取りは似ていますが、家具などが古く違う部屋に感じます。わたしはベッドに腰かており、椅子に河合隼雄さんが座っています。わたしは河合隼雄さんに相談しているようです。
「確かにね。でもね、世の中は変わっていく。煮物の味は君が生まれた時と今では味が違うんじゃないかい? 醤油の量や砂糖の量も違う。みりんを入れるタイミングも違う。そうでしょう?」
 わたしはその話を聞きながら泣いてしまいます。どうしてこんなことで泣いているのかわかりません。するとそこに河合さんの奥さんなのか女性がお茶を持って入ってきます。わたしが泣いているのを察してか、お茶を持ってきたようです。顔を伏せているわたしには床は本が置いてあるのがわかり、その隣にお茶が置かれます。河合さんの奥さんはわたしに近づいてくるとわたしを抱きしめて体をさすってくれます。わたしは驚きながらも声をあげて泣いてしまいます。

連想
 
 目覚めてからもうっすらと泣きそうになっていました。前回の暗い部屋はこの夢の始まりである部屋と同じに思えます。
 この夢に出てくる家族のイメージ(祖母。父。母)は夢のそのままのように思えます。喧嘩をしていた親族は誰かわりません(ただ、頑固そうです)コックもどこか頑固なイメージ。河合隼雄さんは尊敬する方。最後にわたしを抱きしめてくれた女性は誰かはわかりませんでしたが、そんなことをしてくれるとは思わなかったというイメージです。
 ちなみにですが、今回が8度目になってしまいましたが、何度も投稿して迷惑ではないかと心配しています。(とは言いながら投稿しているわけですが)
 よろしくお願いします。
,, 2018年06月04日 (月) 22時02分

☆ 夢解釈No.1123 ☆

パムク様「泣く」

基本的に、夢は無意識下で働いている情動性と思考(あるいは連想の糸)によって成り立っていると考えられるのですが、前回の夢を含め、今回の夢も、あなたが内省に入っているときの状態について語られていると考えられます。

祖母は、家族のなかで最も古い時代から家を見てきている人物ということから、夢のなかの祖母は、心のルーツとも言えるような、あなた自身の最も古くて、最も深い心の側面をあらわす場合があり、それは母性的な働きとも関係しています。
バッグは「入れる」「保管する」「持ち運ぶ」ということから、夢のなかのそれもまた、女性的な心の働きを象徴しています。

今回の夢では、あなたのそんな根本的な深い側面である祖母が「わたしはいま反抗期だから」と言って顔をケガしてしまいます。
そしてもしこの夢のなかの祖母が、母性的な保護の感覚をもあらわしているのだと仮定すると、24歳のあなたにはもう、幼い頃と違って保護者は必要なくなってきている、という意味合いもあるのかも知れません。

夢のなかのお風呂やシャワーは、洗礼やケガレた側面の清めのイメージと関係している場合があり、そこは過去の罪や雑念などの汚れを洗い流して、身も心もキレイにするための場所と言えます。

ですが、否定的な何かを洗い流すはずであったのが、そこでトラブルが起こってしまったようです。
夢のなかの結婚は、基本的に、男女とい正反対の働きを持つ対立物が一つに纏まり、いままでバラバラであったものが安定するまでのプロセスをあらわすのですが、それが心のなかで上手くいってないようです。
このとき、夢のなかで心理的にかなり切羽詰まった状況に陥ってしまいます。

世界中にある昔話を見てみると、主人公がピンチに陥ったり、酷く困り果てたときに、そこにセルフのシンボルが登場することがよく起こります。
そして切羽詰まっている主人公を助けてくれたり、解決のヒントを与えてくれたりして、ラストの場面ではハッピーエンドを迎えることになるのです。

今回の夢のなかの「河合隼雄さん」という心像は、おそらくセルフのシンボルであり、結婚式でのトラブルという危機的状況の次の場面に登場します。

具体的には分かりませんが、おそらくこの夢は、あなたの現実での生活では実現できそうもない何かが満たされていることをあらわした夢と言えそうです。
それは、あなたには欠けているけど必要なものであり、現在に至るまでの長い期間、ずっと枯渇状態にあるなにかが、この夢のなかでは満たされているのです。涙を流した理由は、実際には不可能であるはずのことが可能となったからであり、長いあいだ枯渇していた問題が満たされたからではないかと思います。

この夢は、内省状態に入り、自分の心のルーツに触れると、心の問題が発覚して、危機状態に陥り、セルフのシンボルが登場して長いあいだ枯渇されていた側面が満たされた、という一連の描写も汲み取ることができるかと思います。
ですが、具体的にそれは何なのかまでは分かりません。
いかが思いますでしょうか。

宜しくお願い致します。
.. 2018年06月05日 (火) 13時33分

【返信レス】

ありがとうございました。
.. 2018年06月05日 (火) 19時07分